雇用調整助成金の不正受給のニュース

雇用調整助成金とは、「新型コロナウイルス感染症の影響」により、「事業活動の縮小」を余儀なくされた場合に、従業員の雇用維持を図るために、「労使間の協定」に基づき、「雇用調整(休業)」を実施する事業主に対して、休業手当などの一部を助成するものです。

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例措置として、令和2年1月24日より開始された特例措置です。

この助成金について不正受給のニュースが先日(2021年11月19日に)流れました。
まだ中間報告で「疑いのある問題」の段階で不正化どうかは今後の調査による模様です。

会社名は「ワールド航空サービス」(東京)」で、旅行代理店の大手です。

引用:ワールド航空サービスHP(会社概要)
 設立 1971年6月30日
 資本金 8,000万円
 売上高 77億円(2019年3月実績)
 社員数 160名(2019年3月現在)

報道によりますと、同社は休業手当を支払った企業を助成する雇調金を、新型コロナウイルス禍の昨年3月~今年5月分として計約4億5000万円を受給しています。
しかし、休業していない従業員についても申請し、不適切な受給が1億7750万円に上ると推計されています。

助成金の不正受給は公開されます

助成金の不正受給をしようとした場合、事業所名、代表者氏名、または代理申請した社労士の名前と不正内容が、厚生労働省のホームページに公開されます

不正受給公開ページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/index_00020.html
引用:厚生労働省詳HP

不正受給時の罰則についてはこちらの記事をご覧下さい。

持続化給付金の不正受給も

持続化給付金についても、中小企業庁から不正に受給者として751者が認定され、持続化給付金給付規程第10条第2項第2号の規定に基づき公表されています。
(11月18日時点、不正受給総額 7億5457万3000円)

751者のうち、566者は、不正受給金額(総額5億6859万8600円)に加え、20%の加算金及び年率3%の延滞金も請求され全額が国庫に返済されています。

助成金の申請については、それぞれの助成金の支給条件が複雑であることから、誤った解釈で申請してしまうこともありますので、社会保険労務士に依頼することで、安全に確実に申請できると思います。