厚生労働省の助成金をだまし取ったとして逮捕者のニュースが報道されました!

キャリアアップ助成金の詐欺事件

厚生労働省の助成金コースに、非正規労働者の人材育成などに取り組んだ事業者に対する助成金コースで「キャリアアップ助成金」があります。

このキャリアアップ助成金をめぐる詐欺事件で、大阪府警は10月8日に、詐欺容疑で、大阪市淀川区の経営コンサルタント会社代表者ら男3人を逮捕したと報道されました。

 逮捕容疑ですが、大阪市内の整骨院の30代男性院長と共謀し、平成27年9~12月の3か月間で、この整骨院の従業員にキャリアアップのための実習訓練を受けさせたとして、虚偽の書類を大阪労働局に提出し、助成金額は約290万円をだまし取ったしたとしています。

このキャリアアップ助成金は、非正規労働者を正社員へ転換したり、職業能力開発につながる実習訓練を実施した場合、事業者に助成金が支給される仕組みです。

大阪労働局によると、支給後の調査で実習が虚偽であると判明したため、大阪府警が今年9月末に、労働局からの告発を受理して捜査していたものだということです。

府警によれば、容疑者らは同様の手口で他にも10件以上を申請し、合計額で数千万円をだまし取した可能性があるとのことで、府警が関連を調べているそうです。

不正受給での罰則は

不正の罰則としては、支給された助成金を返還する必要があります(当たり前ですが)。そして事業所名、事業主の名前、代表者氏名、事業所住所、概要、不正受給金額、内容が公表されます。

会社の信用を失うことになり、そして以後3年間は雇用関係の助成金は利用できません。

助成金の返還について、今回はキャリアアップ助成金ということですので、講師を担当した者、社労士が手続きをしていれば社労士にも返還の責任が及びます。

助成金詐欺のニュースが後を絶たないのは、こういった不正が氷山の一角ということではないでしょうか。

年度を重ねるごとに助成金の審査が厳しくなってきています。従来は主に書類だけの審査でしたが。最近では事前連絡無しで事業所への立ち入り検査などが行われるようになっています。

雇用関係の助成金は、本当に事業に活かせる助成金です。正しい手続きで受給することが大切ですね。