キャリアアップ助成金|令和4年12月からの変更点

キャリアアップ助成金の「正社員化コース」と「賃金規定等改定コース」について、拡充が発表されました。この記事ではこれらの助成金の拡充された内容を紹介しています。

正社員化コースの拡充内容

❏正社員化コースとは

有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者を正規雇用労働者に転換、または直接雇用した場合に、事業主に対して助成される制度です。

❏今回の変更点

人材開発支援助成金との併用時に関して、「加算額の引き上げ」と「対象コースの追加」が行われています。

(1)加算額の引き上げ

人材開発支援助成金「人への投資促進コース」のうち一部訓練(自発的職業能力開発訓練、定額制訓練)を修了後に正社員化した場合に、受けられ加算です。

有期雇用労働者と無期雇用労働者の1人あたりの各加算額は、次のとおりです。

【有期雇用労働者】
95,000円から110,000円へ引き上げ

【無期雇用労働者】
47,500円から55,000円へ引き上げ

(2)加算の対象となる訓練

人材開発支援助成金のうち、次の訓練コースが加算の対象となっています。

・事業展開等リスキングコース(新設)
・特別育成訓練コース
・人への投資促進コース
・特定訓練コース

賃金規定等改定コースの拡充内容

❏賃金規定等改定コースとは

有期雇用労働者等の基本給の賃金規定を増額改定し、実際に賃金を引き上げた場合に助成される制度です。

❏今回の変更点

賃金規定等改定コースでは、「支給要件の変更と賃上げにともなう助成額の拡充」と「申請制限の撤廃」が行われています。

(1)支給要件の変更と賃上げにともなう助成額の拡充

【支給要件の見直し】
対象となる賃上げが「2%以上」から「3%以上」に引き上げられます。なお、生産性要件は廃止となりました。

【助成額の拡充】
中小企業の場合、5%以上の賃金引き上げを行う際、1人あたりの助成額が55,750円から65,000円に引き上げられました。

大企業の場合は21,000円から43,000円と引き上げられました。(※1〜5人の場合)

また、5%以上とはいかなくても、3%以上5%未満の賃上げの場合も助成額アップしています。

(2)申請制限を撤廃
1事業所あたり1年度1回だった申請制限が、撤廃されました。1年度1事業所あたり100人までは複数回の申請ができます。

令和4年4月1日以降の変更は下記をお読み下さい